小麦は、さまざまなアレルギーの原因としてあげられている食品のひとつです。体調改善のために小麦をやめてみようかと思っても、小麦を含む食品は多くなかなか難しいもの。ただ少し控えるだけで、健康メリットがあるともいわれています。今回は、小麦を控えたい方が、無理なく小麦の摂取量を減らして、健やかな毎日を過ごせるヒントをご紹介します。
世界的なテニスプレーヤーであるジョコビッチ選手が実践して有名になったのが、小麦を断つグルテンフリーの食事療法でした。
この方法で彼は慢性的な体調不良から脱し、素晴らしい成績を収めることができましたが、小麦による不調にはどのようなものがあるでしょうか。
■不調の種類
小麦による不調には、小麦アレルギー、グルテンアレルギー、セリアック病などがあげられます。セリアック病は、自らの小腸を傷つける自己免疫疾患で、便秘、下痢、嘔吐、貧血、かゆみ、関節の痛み、倦怠感などの症状を引き起こすとされています。
■隠れ小麦アレルギーの可能性も
食品安全委員会によると、日本の成人(20〜50代)の小麦アレルギーの割合は、0.2%と多くありません。ただし、これは小麦による即時性アレルギーの割合です。なんとなく疲れやすい、肌荒れが続く、お腹の膨張感がある、鼻炎がひどいなど、原因不明の不調がある場合は、隠れ小麦アレルギーの可能性も。
■輸入小麦の農薬に身体が反応していることも
輸入小麦は、長い運搬に耐えられるよう収穫後にポストハーベストという農薬を使用していることがあります。小麦自体ではなく、使用している農薬に身体が反応していることも考えられます。その場合は、国産小麦で作られた食品を選ぶのもひとつの方法です。
ジョコビッチ選手のケースもあるように、小麦を控えるだけで実感できる健康効果があるようです。
どうしたら、1日に摂る小麦量を減らすことができるのでしょうか。
毎日の食事をご飯、お味噌汁、煮物、焼き魚などの和食にすれば、自然に小麦の摂取量を減らすことができます。
パンやうどん、お好み焼き、餃子の皮などは米粉を使ったものにすると、これまでどおり食事を楽しむことができます。甘いものを食べたいときには、上新粉で作られた和菓子がおすすめ。
実際に小麦の摂取量を減らしてどんな効果があったかメモをしておくと、自分の身体について小麦による体調不良かどうかもわかり、今後の食事改善にもつながります。
現代の食事情では、小麦を完全に断つのは難しいもの。ストレスをためないよう、たまには小麦を使った料理を楽しみつつ、小麦を控えめにする食生活を実践してみてはいかがでしょうか。
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