自分はもちろん、自分の親や家族が土地や住宅等の不動産を所有している場合、将来の相続発生時には、その不動産をどうするのかを相続人が決めなくてはなりません。ここでは2024年3月に発表された調査結果(※)から、土地や住宅の相続についての対応状況をみていきます。
調査結果から、自分または自分の親や家族が、現在または将来の土地や住宅の相続について対応しているかどうかをまとめると、表1のとおりです。
2023年度の結果をみると、親や家族との話し合いや専門家等との検討を行っているは、24.8%でした。直近5年間では最も高い割合です。この割合を年代別にみると、40〜49歳が32.4%で最も高く、唯一30%を超えています。何も対応していないは53.1%で、こちらは直近5年間で最も低い割合です。
2023年度の何も対応していない理由をみると、上位3つは、時期尚早だと思っているからが41.1%、特に理由はないが30.2%、親や子や家族との話し合いの場や検討の時間がもてないからが17.6%となっています。最も割合の高い時期尚早だと思っている割合を年代別にみると、表2のとおりです。
18〜29歳で50.7%、30〜39歳が48.9%と高くなっています。60〜69歳も47.5%、70歳以上も31.0%となっています。自身が相続人となるのか、被相続人となるのかなど、自身の立場の違いによっても回答は異なるでしょうが、年代を問わず時期尚早と考える方が一定数いることがわかります。
ご自身やご家族が土地や建物などの財産をお持ちの方は、お盆やお正月など家族が集まる機会などに、関係者で話し合う場を持たれてはいかがでしょうか。
(※)国土交通省「令和5年度土地問題に関する国民の意識調査」
全国の市区町村に居住する満18歳以上の者3,000人を対象に、2023年11月〜2024年2月に行われた調査です。
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